cuttysark

マーケティング

映画のマーケティング02:2010年までの映画マーケティング

 

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

本日は、映画のマーケティングの2回目です。
2010年までの映画マーケティングは、ひどいもんだったと思います。

名指しで言っていいかどうか、わかりませんが、たとえば、『This is it』
マイケル・ジャクソンの映画です。

映画の内容は素晴らしいのですが、マーケティング手法は目に余りました。

映画公開時に、2週間限定と言っていました。
もちろん、映画はつまらなくて観客動員が少なければ、2週間で打ち切りということはありえます。

ただ、マイケル・ジャクソンというビックネームなので、
2週間で打ち切りということはありえません。

予想通り、公開2週間で打ち切りとはならず、その後4週間の延長公開となります。
さらに、その後もアンコール上映と伸ばします。

その後に発売されたDVD発売時には、セルDVDのみで、レンタルをしないと言っています。

ここで、ちょっと目に余って、
このあたりの事情は、2010年2月5日のブログに書きました。

ブログの投稿が予想した通り、
やはり、同年の2010年中にDVDでレンタルされました。

TSUTAYAでは、
2010年9月にはレンタルが開始されています。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-10-10-18-24-15

こういうマーケティングをどう思いますか?
オオカミ少年的なマーケティングですね。

日本だけでなく、世界的に強制された販売スケジュールだったのかもしれませんが、
控えめに言っても、消費者を欺くマーケティングと言っても良いのではないでしょうか。

これが、明らかに変わったのは、日本では2011年の東日本大震災でした。

この出来事を境に、完全に変わりました。
空気が変わり、きずな、が生まれました。

アフター3.11の現在では、マーケティングの形も変わっていきました。
現在は、そこまでひどいマーケティングはしないですね。

SNSの進展で、消費者を欺けなくなったというのはあります。

次回の3回目(最終回)では、2011年以降の現在とこれからの映画マーケティングについて見ていきます。

映画のマーケティング01:『君の名は。』はレクイエムである

 

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

最近映画を観ましたか?
私は、『君の名は。』と『シンゴジラ』を観ました。

kiminonaha

両方ともまったく観る予定がなかったのですが、
Facebookで友人が「『シンゴジラ』を6回(映画館で)観た」とか、
「『君の名は。』をこれから映画館で2回目を観てきます。」
という事を書き込むのを見て、一体どんな映画なんだろうという興味がわいてきました。

それで『シンゴジラ』を観に行ったわけですが、
セリフまわしが速いですね。
通常の映画を1.3倍速で見ているかのようでした。
映画『ソーシャルネットワーク』もセリフ回しが速かったけれど、それよりも速いくらいでした。

私は、映画のDVDを借りてくると、1.3倍速くらいで再生するので、
まったく問題ない速さだったのですが、
人によっては、速くて1回観ただけではわけがわからないのではないかと思いました。
(だからといって、先述の知り合いはシンゴジラを6回観たというわけではないですが)

『君の名は。』は、アニメだし、これもまったく観る気はなかったですが、
複数の友人がSNSで絶賛しているのですね。

そこで、映画館へ足を運んだのですが、
こちらは最高でした。

もう少し付け加えると、東日本の震災を体験して、
5年たった2016年という今の日本で観ると、傷が癒やされていくように感じる映画です。

一方で日本の風土を丹念に描くというプレゼンテーションになっており、
震災うんぬんは別として、映像美とプロットの良さから海外でもヒットするのではないかと期待できる作品です。

ネタバレになるといけないので内容には触れませんが、
一言で言えば映画全体が鎮魂曲(レクイエム)ですね。

失ったものは返ってこないけれど、希望が込められた作品でした。
癒やしを感じる人が多いのではないでしょうか。

今回の2つの映画の存在を知って、映画館へ見に行ったエピソードから、
映画の観客動員のためのマーケティングについて考えてる3回シリーズを書いてみたいと思います。

次回(2回目)は、2010年までの映画マーケティングについてです。