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マイケル・ジャクソン「THIS IS IT」はレンタルされないのか?

2010年02月05日

こんにちは、WEBメディア エヴァンジェリストの押切孝雄です。

本日は、マイケル・ジャクソンの映画「THIS IS IT」をマーケティング思考で考えたいと思います。

はじめに言っておきますと、
この映画のマーケティング担当者は、相当な上手です。

まず、映画は、2週間限定との触れ込みで2009年10月28日に公開しました。
限定することで、初期動員数がとれるからです。

結局、2週間限定というあおりが聞いて、動員数が集中し、
11月27日まで延長(4週間)されました。

さらに、日本においては、12月19日からアンコール上映まで行なわれました。

「THIS IS IT」のマーケティング担当者は、
2週間でなく、4週間に延長というシナリオを、
はじめから計画していたと私は読んでいます。

そして、2010年1月27日には、DVDの発売されました。
同時に、レンタルビデオ店には流さない方針との報道されました。

つまり、DVDを観たい人は【現在のところ】購入するしか方法がありません。
レンタルまで待とうと思っていた人は、DVDを買うしかありません。

しかし私は、最終的にレンタルビデオ店やネットでも
レンタルを開始するのではないかと考えています。
(これはあくまでも私個人の考えです。)
それが、数カ月後なのか数年先かはわかりませんが。

では、なぜ現在のところレンタルしないと言っているのか?

それは、企業は利益を追求するものだからです。

利益を最大化する手法が、短い映画公開日数の限定感だったり、
DVDを発売してもレンタルしない方針だったりするのです。

しかし、それらは一時的なポーズに過ぎません。
それぞれのフェーズで、短い時間でしっかり利益をあげることを目的としています。

よって、DVD販売のフェーズでしっかり利益を最大化した後なら、
最終的にレンタルビデオ店でもレンタルを開始するのは、
自明なのです。

この映画がとったマーケティング戦略は、群を抜いて効果があったけれども、
何度も使うことには慎重にならなければならないと考えています。

映画が素晴らしいだけに。

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