大学では、学生に講義をしたりゼミで指導したりという教育活動の他に、
専門性を高める研究活動をしています。
本日は研究活動について書いてみたいと思います。
5月に人工知能学会の全国大会が大阪で開かれました。
これのポスタセッションに出ました。
ポスタセッションとは、研究成果を大きなA0サイズのポスタに印刷して、発表することです。
もう少し詳しく書くと、第39回人工知能学会 全国大会(JSAI2025)にて、
5/27に開かれたポスタセッションにて発表してきました。
テーマは「パンデミック期における旅行制限が誘発する心理的リアクタンスとその影響:YouTubeコメントの分析」です。
私が筆頭著者で、筑波大学の吉田光男先生に共著者として見ていただいています。
今回、心理的リアクタンスが、パンデミック期も生じたのではないかという問いからはじまり、
YouTube動画のコメントを分析することでそれを明らかにしたものです。
心理的リアクタンスとは、たとえば、親が子どもに「勉強しなさい」というと、「いやだよ」と返事をする反応のことです。
それを今回の研究では、パンデミック期には各国政府から、人々が旅行に行ってはいけないと制限が加えられたのに対して、反発が見られたのではないかという点で研究をしています。
時系列分析、Sentiment分析、Emotion分析などの分析手法にて、
実際に、YouTube動画へのコメントを分析してみると、心理的リアクタンスが見られました。
このような研究をしています。
詳しくは、人工知能学会 全国大会論文集で見られます。
人工知能学会は、年々規模を拡大しており、本大会では約4000人の研究者・実務家が参加をしていました。
そのため、多くの来場者と活発に意見を交換できました。
研究に使用しているツールに関する質問や、その精度についても情報を交換できました。
参加前後の曜日に大学で授業があるため、早朝5時に家を出て東京から大阪へ移動して発表して、
夜の新幹線で、深夜に帰京するという1日のみの参加ではありましたが、実に充実した出張となりました。