こんにちは、カティサークの押切孝雄です。
大学で開講している「WEBマーケティング」講義も今年で8年目に入りました。
今年も1回目の講義時に大学生にSNS利用に関するアンケートを実施しました。
アンケートがまとまりましたので、シェアいたします。
2018年の対象は、東京23区内にある大学の主に経営学部の2年から4年生の約182人です。
(中には海外からの留学生もおります)
デバイス(パソコン、スマホ、タブレット)の所有率と、
SNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINE@、mixi)のアカウント開設率についてのアンケートです。
はじめに、パソコンの所有率から見てみましょう。
パソコンの所有率については、家族内でシェアしているパソコンではなく、
学生本人が所有している自分のパソコンかどうかについて、YesかNoかを聞いています。
今年2018年は、60%の学生が自分のパソコンを所有していると答えました。
この調査は2012年から取っていて、5割から7割の間で推移しています。
この間というのは、スマートフォンが急速に普及した期間です。
学生によっては、スマートフォンがあれば、
自分のパソコンがなくても不便に感じていない人もいるということが言えそうです。
続いて、スマートフォンの所有率です。
スマートフォンの所有率は、昨年まで、99%で、ぎりぎり100%にならなかったのですが、
今年2018年に100%になりました。
2014年の段階で、98%と、ほぼスマホ化していたのですが、
2018年になって、完全にフィーチャーフォン(ガラケー)からスマートフォンへと移行が完了しました。
(中には、ガラケーとスマホの2台持ちという学生もおりますが、少なくともスマホも所有しています)
次に、タブレットの所有率です。
意外と普及していないのが、タブレットですね。
昨年2017年までは順調に増えていたのですが、
今年2018年は21%と、昨年2017年よりも下がりました。
大学生にとって見れば、タブレットが最も中途半端な端末といえるのかもしれません。
ファーストチョイスはスマートフォンで、次にパソコン。
スマホとパソコンがあれば、タブレットまでは必要ないという状況を顕しているとも言えそうです。
平たく言えば、タブレットは、スマートフォンの画面が大きくなっただけと捉えることもでき、
今後、タブレットならではの使い方が確立されていけば、普及率は上がっていくことでしょう。
たとえば、アップルペンシルのような非常に高精細なスタイラスペンで絵を描くといったことは、
タブレットならではの体験なので、そういったスマホやパソコンにはできない
タブレットならではの機能が増えていけば、大学生の間にもタブレットの普及率は上がっていきそうですので、来年以降の動きにも注目していきたいと思います。
続いて、SNSのアカウント開設率の結果を紹介します。
まずは、LINEです。
LINEは、スマートフォンに入ってるアプリでは、最も普及しているアプリの1つと言えます。
学生にとっては、コミュニケーション上、完全なインフラですね。
昨年2017年に100%になりましたので、今年2018年はアンケートを取らなくても良いかとも思いましたが、とってみると、98%で、LINEがスマホに入っていない学生もおりました。
つい最近日本に来た留学生など、講義を受けている学生のダイバーシティが広くなってきているので、
年によって、少しゆらぎがあるのだと思います。
続いて、Twitterです。
社会人は、もうTwitterを使わなくなって、しばらくたつという人も多いと思います。
逆に、学生は、Twitterをよく使っています。
アカウント開設率は今年95%ですので、
LINEに次いでほぼ全員が1度は利用したことがあるSNSです。
匿名でアカウントがつくれたり、自分の好きな著名人をフォローできたり、
短文をツイートしたりという気軽さが、高いアカウント開設率につながっているようです。
続いて、Facebookです。
Facebookは、一貫して下がっています。
2014年に76%でしたので、4人中3人がアカウントを持っていた状態から、
今年2018には、3人に1人しかアカウントを持っていないところまで下がってきました。
やはり、本名で登録しなくてはいけない点や、顔出しが基本のところが敷居が高く、
学生よりも、社会人が多く使っている「大人のSNS」という認識があるようです。
そして、Facebookの下落傾向に反比例するかのようにして普及が進んでいるのが、
次のInstagramです。
Instagramは、2015年からアンケートを取り始めたのですが、一貫して上昇しており、
今年2018年は79%になりました。
(この79%という数字を覚えておいてください)
これは、Facebookが学生にとって最盛期だった2014年を超える普及率です。
大学生にとっては、LINE、Twitter、Instagramが3大SNSである実態がわかります。
ちなみに、この調査自体は2011年からはじめており、当時、圧倒的に人気のSNSがありました。
それが、mixiです。
mixiをアンケートに取るのはもう止めようかと毎年思うのですが、
アンケートをとってみると、まだ少数ではありますがいるので、
0%になるまで取ってみようかと思っています。
今年2018年は消費税の税率と同じ8%という結果でした。
この結果について、mixiというと、SNSの会社ではなく、
ソーシャルゲーム会社という認識を大学生はもっている可能性があり、
ソーシャルゲームのアカウントとしてmixiを登録していると答えている可能性もあります。
着目すべき点は、2011年に79%だったんですね。
Instagramが今年2018年にちょうど79%でしたので、
今のInstagramと2011年当時のmixiが同じような状況だったということです。
こう見てみると、LINEのコミュニケーションのインフラ系のアプリではなく、
FacebookやInstagramやmixiと言った、趣味系のSNSには栄枯盛衰がありますね。
いくら優れたSNSであっても、10年から15年くらいのスパンでみると、
同じSNSを使い続けると人は飽きるということが言えそうです。
来年以降の、FacebookやInstagramをはじめとしたSNSの状況も注視していきたいと思います。
上記のアンケート結果は、単に、私が教えている大学の結果ですので、
これが、日本全国の大学生の平均ではありません。
東京の一般的な大学生の利活用結果ですと、最後に付け加えておきたいと思います。
機会があれば、来年以降もまたアンケート結果をシェアしたいと思います。
関連:【2019年度版】大学生のSNS利用率・PCスマホ普及率アンケート調査結果(最長で9年分)
【2016年版】大学生のパソコン、スマホ、タブレット所有率はどれほどか?
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