先週、お盆休みに実家の山形に帰省しました。
母の還暦を祝うため、家族で温泉地に泊まりに行きました。
ある老舗の旅館に泊まりました。
30年以上も日本の宿ベスト10以内に入り続けているという宿でした。
多くの著名人も泊まったことのある旅館だそうです。
その夜、その旅館で盆踊り大会が開かれました。
やぐらが立ち、
太鼓や三味線や唄の楽団が生演奏をします。
そのやぐらの周りを、
旅館に泊まっている人や近所の住人が踊ります。
人数は100名以上はいました。
ただ、その中で、1人だけ、
はっきりと異質な方が目に留まりました。
ある年配の女性でした。
服装は和服ですが、
盆踊り大会ですので、夜ですし、
他の人の浴衣と比較して
それほどまでに大きな違いは感じません。
その違いは、服装ではなく、
その女性の立ち居振る舞いや、
全体を把握している風情でした。
「あの人、この旅館の女将じゃない?」
私は妹に話しかけていました。
妹もそうに違いないと言います。
母に確認すると、間違いないとのこと。
老舗の女将ともなると、
100人以上の人の中に紛れていても、
そうだとすぐにわかるものなのですね。
私はあまり、オーラという言葉が好きではありません。
なぜなら、オーラという言葉がインフレーションしていて、
本当はオーラがない人にでも、
「あの人、オーラがあるよね」なんて言われることがあるからです。
しかし、しかし!
あの女将は紛れもなくオーラを身につけた方でした。
日本のトップの旅館を維持していくということが、
あの女性をオーラを身にまとった女将にしたのですね。