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TBSテレビ「グッとラック!」から取材を受け、押切孝雄のコメントが紹介されました

2019年12月24日

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

TBSテレビ「グッとラック!」からの取材

2019年12月24日(火)TBSテレビの「グッとラック!」にて、「今年最も稼いだYoutuberは8歳の少年」という話題が取り上げられました。
立川志らくさんがメインの朝の情報番組ですね。

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YouTubeで世界一稼いだのは8歳の少年だったということで、各所でニュースになっています。
その額が28億円ということですから、莫大な額ですね。

そこでYouTubeに関する著書も持つ押切に「なぜ彼の動画がここまで人気になっているのか?」
などを専門家としての観点から解説頂けないかと、TBSの担当ディレクターさんより相談を受けました。

この依頼が昨日23日にあり、即日取材を受けて、本日24日の放送となりました。
テレビはスピーディーですね。

Forbesによる2019年最も稼ぐYouTuberのランキング

ちなみに、下記がForbesによる2019年最も稼ぐYouTuberのランキングです。

出典:Forbes

金額は2018年6月1日~2019年6月1日の推定年収額で、税金やエージェント・マネージャー・弁護士費用が差し引かれる前のもの。推定に当たっては、Captiv8やソーシャルブレード、ポールスターからのデータのほか、業界関係者へのインタビューの内容も加味した。

1位 ライアン・カジ/2600万ドル
2位 デュード・パーフェクト/2000万ドル
3位 アナスタシア・ラジンスカヤ/1800万ドル
4位 レット&リンク/1750万ドル
5位 ジェフリー・スター/1700万ドル
6位 プレストン・アースメント(Preston)/1400万ドル
7位タイ フェリックス・シェルベリ(PewDiePie)/1300万ドル
7位タイ マーク・フィシュバーク(Markiplier)/1300万ドル
9位 ダニエル・ミドルトン(DanTDM)/1200万ドル
10位 エヴァン・フォン(VanossGaming)/1150万ドル

取材メモ

私は、取材を受けるときは、メモを作ります。
すると、伝えたいことが相手に伝わりやすくなり、間違いが少なくなるからです。
そこで、今回の取材を受けた時のメモを紹介します。
ディレクターさんからの質問項目について、その回答を用意しました。

◆1)ライアンくんの動画がここまで人気なのはなぜ?

→本質的には誰にもわからないが、下記のようにいくつかの手がかりはある
・再生数が多かったり、「視聴者維持率」の高い動画は同じジャンルの「関連動画」で出てくる確率が高まり、視聴されやすくなる
・コンテンツが多い(2015年の公開から、1000本以上)
・2019年現在、基本的には毎日更新している
・特にプレゼントを開ける際の「アンボクシング」動画で、ライアンの無垢な反応に惹かれる
・子供は子供が出ている動画を見る傾向がある
・人気が人気を呼び視聴する人が増幅する
・子供は成長するので、その過程を追うのも楽しい
・3歳の時に初公開
・タイトルの付け方がSEO的に正しい:例:1本目2015年3月16日「kid playing with Lego Duplo Number Train」

◆2)子供向け動画がよく見られることについて

記事の中に「ピュー研究所が今年実施した調査によると、子どもが登場する動画は他の動画と比べ平均で3倍多く再生される。また同研究所による別のアンケート調査では、11歳以下の子どもを持つ親の81%が自分の子どもにユーチューブを見せていると回答した。」 とありますが、本当に大人よりも3倍多く再生されるものか?81%の親がYouTubeを見せているものなのか?

→「81%の親がYouTubeを見せているものなのか?」について


出典:日本国内の調査:「モニタス」

株式会社モニタス(本社:東京都港区、代表取締役社長:林 秀紀)は、0~8歳までの長子がいる母親1008人を(20代:111名、30代:642名、40代:255名)を対象に「子どものYouTube視聴」に関する調査を実施

●子どものYouTube視聴は約8割の母親が抵抗あるなかで、60%以上がYouTubeを視聴
●平日/休日の平均視聴時間は「30分未満」
●動画を主に見せるタイミングは自発的に子どもたちから。検索方法も「子どもが自ら検索して視聴」しているが約60%

■調査概要
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象者:20歳~49歳の女性(モニタス「モニターズ」モニター)
有効回答数:1008名
調査時期:2018年3月14日~2018年3月15日
公開日:2018年3月30日(金)

→上記のように日本の調査で0歳~8歳で61.7%なので、
ピュー研究所のように11歳までであれば、日本においてもより高い割合になりうるのではないか。


→大人よりも3倍多く再生されるかどうかは他に検証された調査がない。
ただし、たしかにYouTubeキッズでも人気の子供向けチャンネルは、子供が出ているものが多い。

たとえば、
Kan & Aki’s CHANNELかんあきチャンネル(登録者数 288万)

「noxinfluencer」というYouTubeチャンネルの分析ツールによる上記チャンネルの分析


HIMAWARIちゃんねる(登録者数210万人)

キッズライン(登録者数:非公表)

プリンセス姫スイートTV Princess Hime Suite TV(登録者数157万人)

◆3)2位と3位の人たちもなぜ人気があるのか?

2位は、「Dude Perfect」デュードパーフェクト
30代の5人グループがスポーツやスタントをするチャンネル(登録者数は4770万人)

→バスケットボールのゴールに遠くから蹴ったボールを入れるなど、非言語でも十分に堪能できる。
言語によらない映像表現のため、全世界の人向け、大人も子供も誰でも楽しめる

3位は5歳の女の子、アナスタシア・ラジンスカヤ。「Like Nastya Vlog」登録者数4270万人

→非英語(ロシア語)で話されているが、英語を意識していて、キャプションは英語で表示されることが多い。
言語が通じなくても、映像を見ているだけで理解できるので、小さな子供でもわかりやすい。
アナスタシアとお父さんが出てくる回が多いが、その構図が『マーシャとくま』という、同じロシアの人気アニメを彷彿とさせる。

◆4)日本のYouTuberとライアンくんをはじめとした海外のYouTuberとの違いは?

→言語の壁
言語の壁を超えるには、「Dude Perfect」のような非言語コンテンツ
または、アナスタシアのチャンネルのように言語がわからなくても、言葉自体を少なくして、内容が理解できるコンテンツ(子供向け)

→日本のYouTuberは日本語を理解する人向けに、日本語で話されているものがほとんど。
さらに、アナスタシアのように言葉が少ないものではなく、日本語を多用しているため海外の人向けにはハードルが高い。
ちなみに、日本語を理解しない人向けには、YouTubeは各国語に翻訳された字幕を自動翻訳によって表示できる機能があるが、
字幕を読むためには、字幕を読める程度の教養が必要。

◆5)なぜ日本人はトップ10に入れない?

→そもそもグローバル向けに作られていない。
日本市場だけをターゲットにしても、人口が1億人以上いるため成り立つ。

→顔出しで、非言語でも(字幕がなくても)理解できるコンテンツならグローバルでも人気が出る可能性がある

今回のTBSテレビの取材については、このような準備をしました。
と考えると、テレビでコメントとして紹介される部分は、本当に一部ですね。

現在、他のメディアからも取材を受けていますので、公開できるときが来ましたらまたこのブログでも紹介いたします。