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BYODによる大学教育の変化

2022年04月23日

こんにちは、押切孝雄です。

私が教えてる大学で今年からBYODになりました。
学生が1人1台パソコンを持って登校しています。

BYODは、Bring your own deviceで、自分のパソコンを持ってくるということです。

例えばこれまでパソコン教室でないとパソコンを扱った授業ができませんでしたが
1人1台パソコンがありますので、どの教室でもパソコンを活用した授業ができます。

これにより、学生にとってパソコンはとても身近になりました。

パソコンを使うと学びが変わります。

ただ単に教えるだけの学びではなく学生がその場で調べると言う主体的な学びに変わっていきます。

例えば「データサイエンス」と言う科目を教えていますが、
授業中に学生自身のパソコンを出してもらっていくつかのツールを使って調べてもらいます。

そしてグループワークをすることが可能です。
パソコンを取り出してグループワークをして
学生自身が考えたことをパソコンにまとめてすぐに発表してもらうことも可能です。

こういった事は、従来は限られたパソコン教室でないとできませんでしたが
BYODになった現在であればそれが パソコンのない大きな教室でも可能です。

また、パソコン教室ではパソコン台数分の40人ぐらいまでが限界でしたが
BYODであれば、大きな教室で60人でも70人でも一度に教えることができます。

受講者が10人の授業と40人の授業を比較するのであれば、
30人違いますので、 学生一人ひとりに目が届くと言う意味で教育効果は変わってきます。
むろん、10人の方が目が届きます。

しかし、40人を超えた40人のクラスと70人のクラスを比較するのであれば、
同じ30人の違いではありますが、教員としての個人的な感覚でいうと、
人数による負担感は、10人と40人で感じる差ほどまでには変わらないものです。

これにより、例えばこれまで同じ内容の科目を3コマ分リピートで授業をしていたのが、
1コマ減らして2コマに集約できるようになりました。
すると、教員が教える時間的な負担も減ります。

このようにして 教える授業の数をまとめられます。
実際、昨年は1週間で10コマを担当しており、
今年はさらに教える科目数が増えましたが、
今年は逆に、6コマに集約することができました。

4コマ分をまとめたにもかかわらず、
全体で見ると学生を担当してる人数は科目が増えた分だけ増えましたので、
1コマあたりの学生の人数も増えます。

各回の授業準備には、1コマあたりの人数が増えた分だけ時間は増えますが、
それでもITの力を駆使して、学習効果を上げることで、
対応することができています。

昨年は1週間10コマ(非常勤先も含めると12コマ)教えたとことで
ゴールデンウィーク前のこの時期に声が枯れることがありました。

しかし、今年はその事態を免れることができています。

BYODにより、学生もその場ですぐに調べられて身につくものを多くなり、
教員の側も、声の枯れを気にせずに済むようになりましたので、
お互いにWin-Winの関係へと改善できました。

さらに今年度から、オンデマンド講義というものもはじめています。
オンデマンド講義もインパクトがあります。

その試行錯誤についてもまたこのブログで書いてみたいと思います。