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思考力をつけるにはどうしたら良いか?

2019年04月03日

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

先日2019年3月26日にマイナビにてセミナーを行ってきました。
これは、2月にも同様のセミナーをおこなっておりアンコールセミナーです。

ただ、参加者が毎回違うので、
私はほぼ同じ内容をお伝えしますが、参加者の反応は違います。

たとえば、最後に質問コーナーがあるのですが、
ここでの質問内容にも違いがありました。

思考力をつけるには?

今回の質問で「思考力をつけるにはどうしたらよいでしょうか?」
というものがありました。

これは、大学4年生の参加者からの質問でした。
あなたなら何と答えますか?

この参加者は、よく勉強している人だと思います。
4月1日から社会人になる直前の3月26日というタイミングでセミナーに参加しているくらいですから。

私は、質問者の意図を、
キャリアセミナーですので、これからキャリアを重ねていく上で思考力をつけていくにはどうしたらよいかと捉えました。

私の答えは、
「思考力をつけるというと、本を読んだり、抽象的なことを考えることにより身につくと思っているかもしれないが、
あと数日もすると、新社会人になって働きだすと思うので、働いてみなさい。
あなたは十分に勉強をしているので、あとは、これから働いていくと、逆説的に思考力がつきます。」

といういうものでした。

働くことで思考力がつくというのはどういうことかというと、
本を読んで考えるだけでは思考力はつきません、ということです。
一見、本を読んで考えているのだから思考力がつくように思えますが、思考力はつきません。

本を読むこと自体は重要で、本を読んだ上での話ではありますが、
本を読むと、誰かの追体験ができたり、
新しいフレームワークは手にはいります。

ただし、あくまでも自分の体験ではないのですね。
働きだすと、本を読んだことと違い、実体験としてリアルに捉えられるようになります。
実際に働いてみると、本を読んだことと同じだったり、違ったりします。

その上で、どうしたらよいかということが考えられるようになります。
それが思考力がつくということです。

目の前の課題をこなしていくことで思考力がつく

たとえば、泳ぐのに、水泳の本をどれだけ読んでも泳げるようにはなりません。
実際にプールに入って、手と足を動かしてはじめて泳げるようになります。
この泳げるようになるというのが第一段階。

泳げるようになったら、次に速く泳げるようになることを目指します。
どうやったら、速く泳げるようになるのだろうかと、
コーチから指導を受けたり、自分でフォームを改善したりして1秒1秒速くなっていきます。
これが第二段階なのですが、この時に、必ず思考するんです。

考えて、考えて、身体を動かしつつ考えます。
すると、そのプロセスの中で思考力がついていきます。

仕事も同じで、まず全くできない仕事ができるようになるのが第一段階。

そこから踏み込んで、仕事のやり方を、
ビジネス書を読んで知識をつけたり、自分で改善しようとして考えて
それをもって仕事に適用していくと、うまくいく場合とうまくいかない場合が出てきて、
うまく行かなかったら、どうしたらうまくいくだろうと考える時に思考力がついていきます。

思考は身体性を伴っていないと、深い思考は得られないというのが私の持論です。
したがって、自分のキャリアを考えるなら、働きだすと、
より深く思考できるというのが私の考えです。

なかなか見どころのある大学生でしたので(本日時点ではもう新社会人ですね)、
まずは、仕事を覚えるところからだと思いますが、
成長していってほしいと願っています。