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ネットに押される雑誌・勢いづく雑誌の違いとは?

2007年09月03日

雑誌「とらばーゆ」がインターネットに全面移行するということです。
「ABroad」もすでに休刊し、ネットに移行しています。

同じ雑誌でも、「いきいき」「ふくふく」などは、
逆に発行部数を伸ばしています。

「ちょい不良オヤジ」という言葉を流行らせた「レオン」や、
「艶女(アデージョ)」の「ニキータ」、
さらには元「レオン」編集長が立ち上げた「ZINO」あたりも勢いがあります。

上記の3タイプには、明確な傾向が見て取れます。

格安旅行チケットやホテルを扱った「ABroad」のターゲットは、
学生や20代サラリーマンなどの若い人です。
「とらばーゆ」は、20代?30代前半の女性の転職希望者です。

逆に、勢いづいている
「レオン」や「ニキータ」は、30代?40代以上の方をターゲットにしています。
生まれでいうと、1970年よりも前に生まれた方たちがメインターゲットです。

「レオン」、「ニキータ」世代の学生時代には、
インターネットがありませんでした。
彼らは、主に雑誌で情報収集をしていました。
男性なら「ポパイ」、
女性なら「anan」「nonno」に夢中になった世代です。

彼らは、インターネットでも情報を収集しますが、
学生時代から慣れ親しんだ雑誌も購入する傾向があります。

(さらに彼らは可処分所得が高いので、
雑誌に広告主がつきやすいということも大きなポイントです。)

また、「いきいき」「ふくふく」は
50代以上をメインターゲットにした雑誌です。

内容は、「健康」です。
題名通り、いかにして健康寿命を長く過ごせるかということに
主眼をいた構成です。

「いきいき」「ふくふく」の年代の方と話していて気づくのは、
インターネットは面倒、
一覧性のある紙の方が見やすいという意見を多く聞くことです。

「ABroad」「とらばーゆ」も紙の雑誌としては休刊ですが、
ネットに引き継ぐということです。

仮に週刊だったとしても、
雑誌とインターネットでは情報にタイムラグが生じます。
ネットの即時的な情報にはかなわないのでしょう。

また、20代の傾向として、
情報は無料という意識が高くなっているように感じます。
「ABroad」の同じ情報をお金を払って紙で見るよりも
無料でネットで見た方が良いと考えています。

マーケティング担当者であるならば、
全てがネットに置き換わるということではなくて、
ターゲットに合わせて、媒体を選ぶということが
これまで以上に重要になってきているということです。