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「スターバックス スティックコーヒー」をブランド論で解く

2010年04月05日

こんにちは、WEBメディア エヴァンジェリストの押切孝雄です。

本日は、スターバックスのブランド戦略についてです。

スターバックスがスティックコーヒー(インスタントコーヒー)を
日本で2010年4月に発売するというニュースがあります。

3本300円という価格ですので、1杯100円程度になるそうです。

あなたは、この発表をスターバックスブランドにとって、
良いことなのか、それとも良くないことなのか、どのように考えますでしょうか?

たしかに、売上増につながるかもしれません。

しかし、ブランドという点からいうと、
これまでスターバックスが培ってきたブランド力を浸食することになる危険性があります。

スターバックスは、家でも職場でもない、サードプレイスを提供することで
成長を遂げてきたブランドだからです。

サードプレイスではなく、家でも職場でも気軽に入れられる
スティックコーヒーは、
スターバックスという他の場所では味わえないエクスペリエンス(体験)を
希薄化させるものなのです。

その意味では、コンビニで気軽に買えるチルドコーヒーの
「スターバックス・ディスカバリーズ」シリーズも、
スターバックスというブランドを、店舗だけでなくどこでも買える
コモディティにしてしまっていますので
長期的なブランド戦略という観点からは望ましい結果をもたらさないというのが私の考えです。

では、スターバックスというブランドについて、
短期的な利益ではなく、長期的な成長をするにはどうしたら良いか?

それは、あくまでも店舗にこだわり抜くことです。
スターバックスのコンセプトは「いつでもどこでも」ではなく、
家でも会社でもない「サードプレイス」だからです。

店舗内メニュー開発、店舗の居心地のよさ、客を巻き込んだイベントなどにこそ
答えがあると考えます。

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