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引越会社のマーケティング手法とは?

2016年03月20日

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

先日、引越しをしました。
見積を数社からとって、内容と価格が最適な会社を選定しました。

引越し当日の作業員は2名と聞いていたのですが、実際には3名来てくれて、
スムーズに完了して、仕事自体は素晴らしいものでした。
もちろん追加費用なども発生していません。

その引越しなのですが、引越し業者は、なかなか頭が良いです。
引越しの1週間前に、電話がありました。

曰く「引っ越しの準備は進んでおりますか? 新居の水道・電気・ガスは忘れずに開始の申請をしてください。」
私は、わざわざそのなことで連絡をくれるなんて親切な引越し会社だなと思いました。
すると、続いて、
「ネット回線の申込は終わりましたか? まだでしたらプロバイダの申込を無料で代行して申込いたします」とのこと。

ここで気付きました。
「面倒なネット回線の申込を無料でしてくれる」ということなのですが、
これは、引越し業者がネット回線の申込をすると、プロバイダーから数万円程度のキックバックがもらえるからです。

自分でプロバイダーに直接申し込んだら、自分にキックバックが戻ってきます。
私は自分でやるから大丈夫ですよと答えましたが、
おそらく10人に1人くらいは、引越し業者にお願いするのではないかなと思います。

そして、引越しが終わった翌日、また引越し業者から連絡がありました。

曰く「引越しでモノが破損したり、不具合はなかったでしょうか?」
私は、また親切な引越し業者だと関心しつつ、特に不具合はなかったと答えました。

すると、「今なら、永年無料にてウオーターサーバーを設置させていただけますが、いかがでしょうか?」とのこと。

また来ましたね。
これは、ウオーターサーバー自体は無料だけど、毎月交換する水は有料で、
長期的に使用してもらうことで回収するビジネスモデルですね。

私は断りましたが、おそらく、50人に1人くらいは、ウオーターサーバーを設置するかもしれませんね。

引越し業者は、引越し自体はしっかり仕事をするし、少し他社よりも安くしています。
ただ、その分、プロバイダの申込やウオーターサーバーなどの追加サービスを他の業者と提携することで利益をあげる手法を導入していました。

逆に言えば、引越しを相見積した時に、他の引越し会社から見積で勝てる理由の一つに、
プロバイダ会社や水の会社とのアライアンスがあるというわけです。

このようなアライアンスは、何も引越し業界だけでなく、不動産・建築・金融業界などさまざまな業界であります。
表と裏の両方の仕組みを知っていると、仕掛けられた時に、
「ここで来たな」と思わずニヤリとしてしまいますね。