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企業には段階があり、システムにも段階がある

2015年03月16日

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。

今から約20年近く前、私が大学生だった頃、
経営が好きだった私は、セブン&アイホールディングス代表取締役会長の鈴木敏文さん(当時セブン-イレブン・ジャパン社長)の講演を聞きに出かけました。

周りはスーツを着たビジネスマンばかりでした。

その時に鈴木敏文さんが次のような内容のことを言っていました。

「企業には段階があるので、はじめから先進的なシステムを導入するべきではない。
成長の段階に応じてシステムを変えていくべきだ。
セブン-イレブン・ジャパンでも、これまでに5回ほどシステムを変えている。」

20年前のことですので、正確なことではないかもしれませんが、おおむね上記のようなことを言っていました。

私は当時、この意味が理解できませんでした。

私の心の中は、こうです。
数年でシステムを変えていくのはコストがかかるし、手間だ。
先見性があれば、はじめから10年通用するシステムをはじめから導入すればよいのではないか。

理論上は、私が当時思っていたことに正当性はあると思います。
しかし、実際は鈴木敏文さんの言っていることが正しいです。

成長している企業では、数年もするとシステムが現状に合わなくなってくるのです。
あれから20年たち、今になって、鈴木敏文さんの言った言葉を実感できます。

たとえば、経理のシステムも違うでしょう。
起業したての経理業務なら、簡単なソフトで十分でしょう。
会社が大きく成長して、上場企業の経理業務となると、システムも成長します。

これは、WEB戦略、ホームページでも同じです。
スタートアップの企業のホームページと、上場企業のホームページは設計思想が違います。

起業したてのスタートアップの場合は、サービスを知ってもらい、利用者を増やすホームページに注力します。
上場企業の場合には、共感をしてもらえるコンテンツや株主向けのコンテンツもあります。

段階によって、違うのですね。
鈴木敏文さん、80歳を超えても現役で企業を率いているところが並大抵のことではないと思います。
私が尊敬する経営者の1人です。