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デンマークの観光デジタルマーケティング事例:コペンハーゲンカード

2023年09月15日

こんにちは、押切孝雄です。

(↑コペンハーゲンカードのWEBページ)

デンマークのコペンハーゲンにて、観光デジタルマーケティングを体験してきました。
そのうち秀逸だと感じたのが「コペンハーゲンカード」です。

このコペンハーゲンカードをもっていると、
コペンハーゲンの城や博物館などの施設、地下鉄やバスの公共交通機関、
観光ボートなどが自由に利用できるカードです。

北欧は物価が高いです。
500ml程度のペットボトルのコカ・コーラが30デンマーク・クローネ(約600円)です。

そんなコペンハーゲンで、宮殿に入ろうと思っても1人チケットが2500円程度します。
2人で5000円です。
11歳以下の子供は無料と言ってもなかなかの出費です。

2つの宮殿をみたら、家族で1万円ですので、
これでは、いくつもの宮殿や、観光スポットを回ろうと言う気にはならないのではないでしょうか。
そこでこのコペンハーゲンカードです。

期間は選べます。
たとえば3日有効(72時間)で113ユーロですので、2人で30,000円程度かかります。
11歳以下の子どもは無料です。

このコペンハーゲンカードを持っていれば、
市内のほとんどの城や観光スポットに入れ、さらに交通機関のメトロや電車も込みです。

すると、今度は人の行動が変わってきます。
せっかくコペンハーゲンカードを手に入れたなら、
さまざまな観光スポットに行こうとします。

クリスチャンポー城や、植物園や、動物園にもいけるし、
チボリ公園もこのカードで入れます。

そして、デジタルに完全移行しているのです。
もともとコペンハーゲンカードは、紙のカードであったものが現在はアプリのみとなっています。

たとえば、宮殿の受付で、スマホのアプリでコペンハーゲンカードを提示すると、バーコードを読み取って完結です。
スマホで全て完結する手軽さがあります。

やはりスマートフォンがほぼ全ての人に行き渡ったという背景のもとにこういったことができています。

ただ、お年を召した方が、植物園の受付のところで、
スマホの操作に少し手間取っていることが散見されたましたが、
多くの世代でまず問題なく使えるようになってきています。

特に、北欧のように物価の高い国では、
このようなオールインクルードのカード発行は、観光客の行動量を増加させることになりますから、
観光振興に大いに効果があるのではないかと体感してきました。