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「対面講義」と「オンデマンド講義」どちらが効果が高いか?

2022年05月04日

こんにちは、押切孝雄です。

大学で担当している科目の1つに「情報リテラシー」があります。

Word、Excel、PowerPointといったビジネスに必須のソフトから、
Google Drive、Document、SpreadSheet、Slideといったツールの利用方法などを学生に教育する科目です。

昨年まで対面で授業を行っていました。
大学1年生全員が受講する必修のため、6人の教員で手分けして教えていました。
学生の人数が450名以上いますので、1クラス40人でも、10クラス以上あり、
教員は、同じ内容を複数回教えてやっと回していました。

これを、今年度は、大学の方針でオンデマンド授業へと変えていきました。
オンデマンド講義なので、教員は動画を用意する必要がありますが、
1つ動画をつくれば、あとは450名以上のすべての1年生がその動画を見て学習できます。

教員が動画を用意するのは時間がかかりますが、
編集された動画を学生へ提供できますので、
密度の高い情報を提供できます。

また、学生全員が同じ動画を見ますので、6人で教えていた時と比べて、
内容のばらつきが皆無になりました。

オンデマンド動画は、教員があらかじめ用意してそれを学生に提供すれば、
学生は、1週間のうち、いつでも受けて良いのです。
そして、課題を提出して出席扱いとなりますので、実際に手を動かす分だけ、習熟度も上がります。

私が提供している大学では今年から1年生がBYODになりました。
それにより毎日学生はパソコンを持ってきています。

学生は、空きコマがあります。
大体1限から5限までずっと授業が入っているのではなく
2限が空いているとか、3限が空いているという学生が多いものです。

そうするとその空きコマでオンデマンドの授業を受けても良いわけです。
学生にとっても、学習時間がフレキシブルになり、利便性が増します。

わからないところがあれば、何度でも動画を再生できます。

ただ、メリットばかりではありません。
オンデマンド講義では、通常、教員と接しない、質問がしづらというデメリットがあります。

そこで、教員に質問できるサポートの時間が設けられています。
そのサポートコマの時間は、対面でも、Zoomでも直接教員に質問ができます。

こういった点から、「情報リテラシー」のようなスキルを身につける授業の場合は、
オンデマンド講義が、ぴったりです。

対面講義の方が優れている科目もありますが、
コロナ禍をへて、大学も進化してきています。

オンデマンド講義の方が、対面講義よりも利便性の高い科目から、
オンデマンド講義化していっています。

これは現在進行系の大学の変革であり、
大学のDXといっても良いと思います。

状況はまた、このブログでも紹介してまいります。