映画『ラ・ラ・ランド』の世界15カ国・地域のポスターを比較して見えてきたことは?

こんにちは、カティサークの押切孝雄です。
本日はマーケティングの視点から、ちょっとした大人の自由研究をしてみたいと思います。

2016年に公開されてアカデミー賞を受賞した映画『ラ・ラ・ランド』ですが、
しばらく前に、日本のポスターがアメリカのポスターと比べて、
情報を盛り込みすぎということが話題になりました。

たしかにアメリカと日本での比較ではシンプルさと複雑さが対照的でしたが、
世界的に見たらどうなのか、15カ国・地域を比較してみたいと思います。

アメリカ

まず、アメリカ↓
us

余白を活かしたシンプルなデザインです。

日本

日本↓
Japan

やはり、アメリカのシンプルさと日本の情報モリモリ感の対比が印象的ですね。

他の地域ではどうなのか、まずは、アジアから見てみましょう!

韓国

韓国↓
korea

韓国版ポスターの構図はアメリカ版に近いですね。

中国

中国↓
china_land

人物のモチーフを中央に位置させているところがアメリカ版や韓国版と異なります。

香港

香港↓
hongkong

香港版は、アカデミー賞受賞後のポスターのため、受賞を示す文字が多いですが、
元のイメージを忠実に採用しています。

台湾

台湾↓
taiwan

台湾版は独特で、台湾の観客向けにムーディーさを強調したことが伺われます。
やや日本に近い印象を受けます。

フィリピン

フィリピン↓
philippines

人物イメージが大きいものの、とてもシンプルです。

ベトナム

ベトナム↓
vietnam

ベトナム版は、人物イメージを中央に配置しています。
最もオーソドックスな構図と言えそうです。

タイ

タイ↓
thai

タイも人物イメージが中央ながら、背景からの佇まいのショットで、
明るいだけの映画ではなさそうな感じを醸し出しているポスターです。

シンガポール

シンガポール↓
singapore

シンガポール版は、人物が中央で、印象的なポーズが大きく配置されています。
これは、この後の国でてくるポスターにも共通する配置です。
そのため、シンガポール版として独自に作られたというよりも、インターナショナル版のために用意されたテンプレートだと推察されます。

アジアは、国や地域で、なかなかのバリエーションが見られますね。
日本ほど情報を盛り込んでいませんが、ポスターにそれぞれ工夫が見られます。

強いて言えば、台湾版が日本にほどでないにせよ、情報を盛り込む傾向を感じさせますね。

ヨーロッパや他の地域にも目を向けてみましょう

フランス

フランス↓
france

背景のタイトル文字が大きいですね。

スペイン

スペイン↓
spain

ロシア

ロシア↓
russia

トルコ

トルコ↓
turkey

色使いがしっとりしています。

中東(ヘブライ語)

中東(ヘブライ語)↓
heb

ロシアと同様の構図を活用していますので、アメリカ本国の映画会社が用意したテンプレートに自国語のコピーを載せたタイプだと推察されます。

『ラ・ラ・ランド』ポスターのまとめ

こうしてみると、ヨーロッパを中心にした国では、デザインは変えずに、ラ・ラ・ランドのタイトルのところだけを翻訳している国も多くあります。
極力カスタマイズをしないという選択です。

逆に、日本くらいの市場規模があれば、映画会社が自国の観客を動員するために、
力を入れてポスターを自力で作ることがありますね。
地域カスタマイズといいましょうか。

そして、アジアの国では、ポスターをそのままではなく、
自国向けにカスタマイズする場合が多いのも特徴的だといえます。

また、今回、様々な国や地域のラ・ラ・ランドポスターを調べてみて、注釈として書いておきたいのは、
ポスターは1つの国で1つだけではないということです。

1つの国で数種類以上のバリエーションのポスターがあった場合には、
もっとも特徴的なものを選びました。
また、アカデミー賞を取る前と後のポスターがある場合には、アカデミー賞を取る前のポスターを抽出しました。

比べてみると、それぞれの国民に支持されるポスターデザインの傾向が見えてくるように思います。

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