こんにちは、カティサークの押切孝雄です。
大学で開講している「WEBマーケティング」講義が今年で10年目に入りました。
今年はコロナウイルスの影響で、1回目の講義が2020年5月のGW明けとなりました。
オンライン講義にて大学生にSNS利用に関するアンケート調査を実施しました。
アンケートの第一弾がまとまりましたので、シェアいたします。
2020年の対象は、東京23区内にある大学の主に経営学部の2年から4年生です。
履修者は約260名超へと増えました。
うち2020年のアンケートの有効回答数は253です。
今回のアンケートは、デバイス(パソコン、スマホ、タブレット)の所有率と、
SNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINE、TikTok)のアカウント開設率についてのアンケートです。
はじめにTwitterアカウントの保有率からみていきましょう。
2020年のTwitterアカウント所有率は91%でした。
Twitterに関するアンケートは2013年からとっていますが、
この間、低い年で83%、高い年は95%の間を推移しており、全期間にわたって8割以上と高位で安定しています。
社会人では、Twitterは毎日利用する人としない人で比較的はっきり分かれると思います。また、Twitterは過去に使っていたけれど、今は使わなくなって久しいなという人も相当数いるのではないでしょうか。
これが、
大学生となるとTwitter利用は活発です。
ニュースはニュースアプリではなくTwitter、
検索は、Google検索ではなくてtwitterで検索をする学生もおります。
Twitterは、大学生が利用しているSNSのド定番といえそうです。
続いて、Facebookです。
Facebookは、2011年から10年間アンケートをとっていますが、
2014年の76%をピークにして下落が続いています。
2020年は26%と、ついに4人に1人まで下げました。
やはり、大学生にとっては、自分のお父さんが使っているSNSで私生活をさらすのは抵抗があるというのは理解できます。 Twitterと違ってFacebookは実名制という点もハードルが高い要因になっています。
続いてInstagramです。
Instagramは大学生の間でのFacebookの凋落とは裏腹に拡大が続いています。
アンケートを取り始めた2015年から一貫して増加して、昨年2019年には90%に達しました。
そして今年2020年は86%という結果でした。
四捨五入すれば9割ですので、大学生にとっては、Twitterと並び2大SNSといえます。
写真がメインということと、芸能人などの著名人も活用しており、
華やかなものや現在のトレンドをキャッチアップするのに活発に利用している実態が見て取れます。
つづいてLINEです。
LINEの2020年は、100%という結果でした。
日本人の学生はほぼ持っています。
海外からの留学生はLINEにアカウントを持っていないこともあります。したがって、
これは留学生の人数とも関係します。
今年2020年は、コロナウイルスの影響で日本へ渡航できない関係で、海外からの留学生が限定的ですので、高いLINEアカウント率となりました。
さて、つづいてはTikTokです。
TikTokは、昨年2019年からアンケートを取りはじめて今年で2年目です。
2019年に38%で、今年2020年は37%ですから、横ばいですね。
3人に1人程度です。
9割前後のInstagramやTwitterとは大きな開きがあります。
TikTokは大学生というよりは、もう少し若年の高校生に人気なのかもしれません。
とはいえ、キャズムは超えていますから人気アプリには違いありません。
次は、パソコンの所有率についてみていきましょう。
パソコンについては、家族のパソコンではなくて、自分のパソコンを持っているかどうかのアンケートです。
「自分のパソコンを持っている」と答えた学生は、例年5−6割程度で推移していたのですが、今年は8割へと増えました。
やはり今回のコロナウイルスの影響により、自分のパソコンを購入した学生が増えました。
スマートフォンがこれほどまでに使いやすくなった現在で、自分のパソコンがなくても事足りるといえばそうかもしれませんが、 やはり勉強をするなら、パソコンがあったほうが画面も大きくキーボードもありますので、格段に仕事効率は良いだろうと思います。
つづいてスマートフォンです。
スマートフォンの保有率は、100%です。 朝起きたら顔を洗うように、家を出るときは靴を履くように、スマートフォンは日常に欠かせないガジェットとなって数年がたちました。
そこで、今年2020年は、iPhoneか、Androidのスマホなのかを聞きました。
すると、iPhoneが94%でした(アンドロイドは6%のみ)。大学生はiPhone好きなんですね!
これは東京の大学に在籍している学生に限ったことなのか、日本全国で同じ状況なのかは興味があります。もし東京以外の都市で教えられている教員の方がおられましたら、ぜひアンケートをとって、結果をシェアくださいませ。
ちなみに、現在の大学生がはじめてスマートフォンを持ち始めたのがいつなのか? 中学生になったときに買ってもらったのか、小学3年生の時にはすでに親から防犯のため持たされたのか、 そのあたりは、別の週にアンケートを取る予定でおりますので、 結果が出てまいりましたらまた別途シェアしたいと思います。
タブレットの普及率は2020年は20%でした。
この数年は20%台であり、それ以上上昇する気配はありません。
たしかに、iPad proは新聞の画面も収まって紙の新聞いらずになりますし、
アップルペンシルで手書きできて使いやすいです。
ただし、大学生にととっては、タブレットは、大きな画面のスマホという位置づけを脱しきらず、
ファーストチョイスはスマートフォン、
セカンドチョイスはパソコン、
そして、サードチョイスにタブレットという実態が見て取れます。
ちなみに、スマートウオッチやVRのヘッドセットは、フォースチョイス、フィフスチョイスですね。
今年2020年は、私が大学で教えている「WEBマーケティング」講義もオンラインとなりました。
そこで、1回目に「講義動画を見たデバイス」を聞いたところ、「自分のパソコン」からが62%、「家族のパソコン」が10%で7割がパソコンからでした。また、タブレットも8%おりました。スマホからが2割ですね。
「自分のパソコンを持っている」学生が8割いるのに、そのパソコンを使って実施に講義を見た学生は62%にとどまっているところは気になります。宝の持ち腐れとならないように有効活用するように2回目の講義動画で伝えたところです。
また、スマホからの視聴が2割おりますので、小さな画面でもはっきり読めるように講義スライドの文字を大きくするなどの対応が必要です。また別途、講義資料PDFを配布するようにしています。
2020年のSNSとスマホなどのハードウエアのアンケートをとってみて、
特にSNSは年々使う人が増えていくものと、そうでないものの潮流が見て取れました。
SNSでは特に、多くの人が使えば使うほど利便性が増す、ネットワーク効果があります。
逆に、使われないSNSは、利便性が低下します。
現在の大学生にとって、SNSは気軽に匿名でも投稿できるTwitterと、画像がメインのInstagramが双璧です。
LINEはクローズドなコミュニケーションのインフラといえます。
今年2020年は、オンライン講義で、教員は講義動画を収録して、大学のクラウドに公開してと、何かと時間がかかっております。ただ、オンデマンドでの配信ですから、何度でも再生できます。学生によっては、リアル講義よりもオンデマンド講義の方が利便性が高いと感じている人もおります。
ベストな講義内容を提供するための試行錯誤は続きます。
来年2021年も機会がありましたらシェアいたします。
ちなみに、大学の「WEBマーケティング」講義で教科書として使用している書籍がこちらです↓
Kindle unlimitedにも入っていることが多いですので、合わせてご活用ください。