こんにちは、カティサークの押切孝雄です。
GW明けから大学講義が開始され、1回目の講義が終わりました。
試行錯誤の連続ですが、1週目を終えて、分かってきたことがあります。
今回は、その内容をシェアします。
オンデマンドの有用性については、前回のブログでも書きました。
これは、文句のつけようがありません。
教員は動画を撮影・録画して、動画を複数本に分割するなどの編集をして、
クラウドにアップロードしてと、自力でやらなければならないため、
通常の講義室での講義とくらべて準備に時間がかかります。
ただ、学生のアンケート結果をみても、多くの学生がオンデマンドが便利だったと答えており、
利便性が高いのは間違いありません。
聞き逃した部分があって戻って何度でも再生できるところが良いようです。
また、ライブの講義の場合は、教員は学生の顔を見ながら、
学生が理解してなさそうなところは、繰り返して説明しますが、
オンデマンドの場合は、学生が自分で理解していない部分を自ら繰り返し再生して理解に努めてくれますので、
教員がオンデマンド上で繰り返して説明する必要がありません。
最後の「まとめ」のスライドで重要な箇所を再度言う程度で済みますので、
講義時間の節約にもつながります。
講義動画にでてくるスライドはすべてPDFにして配布するようにしています。
すると、受講生はパソコンの画面で動画とレジュメPDFを並列に開いて講義を受けられます。
家のネットの環境が脆弱で、動画が見られない学生がいる場合でも、
レジュメPDFを見れば内容がわかる程度に、通常よりもレジュメの枚数を多くします。
これまでの講義で当たり前だった、写真や画像をスライドに載せて、
口頭で説明するようなスライドは、PDFだけで見た時に理解しにくいですので、
写真や画像を補助する文章も簡潔に入れるようにします。
ただ、パソコンからだけでなくて、スマホから受講している学生がいるのですね。
履修者が260名超いるのですが、1回目の講義でアンケートを取ったところ、
スマホから受講している学生が約2割程度おりました。
スマホの小さな画面からでもスライドの文字が見られるように、
100ポイントくらいの大きな文字で、
4行まで(スライドのタイトルで1行、箇条書きの内容が3行まで)としています。
また、色についても、背景色を白、文字色を黒にして、コントラストがはっきりするようにします。
90分の講義の場合、動画は1時間くらいまでが適切な長さではないかと思います。
動画は教員にとっても制作に負荷がかかりますが、受講する大学生にとっても視聴に何かと負荷がかかります。
通信環境によって動画の再生が途中で止まってしまったとか。
そこで、極力エラーをへらすために動画は分割します。
60分の講義動画を4分割し1本15分前後になるようにしました。
講義は90分ですので、約30分のワーク(クイズ、アンケート)を入れました。
1回目の講義を終えて、学生のアンケートを見ると、
初回で慣れが必要であるものの、オンデマンド講義に対して、
おおむねポジティブな内容でした。
4年生の就職活動で企業とのオンライン面接の時間と、
講義の時間が重なったとしても、
講義の方は夕方や夜の時間にタイミングをずらして受講できるなどのメリットもあります。
ほとんどの大学では、全面的にオンライン講義となるのは、今年がはじめてですから、
教員の側も試行錯誤の中でベストを探っていくプロセスとなります。
機会がありましたら、また、シェアします。